個別指導「偏った使い方の修正、股関節痛」60代Tさん 調理師
中華料理店主
重たい中華鍋を振り続けるには筋肉を鍛えておかないといけないと考え、休み時間も筋トレ、ストレッチを欠かさない真面目な方です。しかし、
・どうしても偏った使い方になってしまうことで身体が歪んでしまうのが心配。
使い方を見てほしい、またできれば修正していきたい
・歪みの影響か股関節痛が起きてきたので何とかしたい
とのことで、個別指導を受講。
立位、筋肉状態、動きの様子から、複数の課題がありましたが、職業柄以下の点を中心に考えました。
片手で重たい鍋を振り続けるので、どうしても筋肉の左右差が起きやすい。そのため、
・なるべく身体の中心から振れる腕を作っていくこと
・片側に寄った立位に見えても股関節に乗って立てていれば歪みにくいので、股関節状態の向上
また、立ち仕事、立ちっぱなしが長いと、脚三関節(股関節・膝・足首)が運動不足になります。
関節の最大屈曲、最大伸展の低下は、そのまま関節の曲げ伸ばしの不具合につながり、全身に影響します。
これらを踏まえた上で、Tさんには以下2点を中心に指導。
→その場立ち膝回し
深田が行う様子を見て「あ〜回すんですね」とTさん。
しかしやってみると「・・回らない、動かない。こりゃだめだ動かないもんですね」
→屈伸
なんとかしゃがめるかなという状態。
「うう〜厳しいです」
どちらもごくありふれた単純な動きですが、「構造的に正しく」行おうとすると、ほとんどの方が、出来ません。そしてこんなにも出来ないものなのかと驚かれます。単純でありふれた動きですが、脚全体の伸縮性と股関節の円滑な動きのためにはなくてはならない基礎運動です。また、股関節の安定は体幹部の安定と、中心から振れる腕の質の向上に直結します。
ひと月後、しっかり実践してきたTさん。
動きも明らかに良くなり、股関節の痛みも減少。
「その場立ち膝回しは、左右の動きの違いが認識できるようになり、なるべく左右同じように回そうと繰り返してるうちに、股関節がほぐれるのか、動きがよくなりました」
実際この2つは左右差の修正と、股関節、全身強化の効果があります。
今後は肩甲胸郭関節のトレーニングで、振れる腕と、安定した体幹部の開発に取り組んでいきます。